ローマ字の感覚では「ヌ」とカンタンそうな発音ですが、意外に奥が深く、正しく発音するには少しコツが必要です。
[n]([nest]の[n])
【解説】
発音:『ヌ』(発音記号:/n/)
[n]は、ローマ語だと「ナ行」をあらわすときに使いますね。なので、[n]の読み方はフォニックスでは、『ヌ』と表記されていることが多いです。実際、それでも完全に間違いというわけではありません。例えば、[nest]『ネスト』(発音記号:/nest/)は、[n]+[e]で『ネ』と発音します。
でも、[sun]は『サヌ』とは読まないですよね。
なぜなら、[n]一文字の読み方としては、本来『ン』の方が近い発音と言えるからです。ローマ字でも[n]は「ん」と読みますね。ただ、日本語の「ん」とも少し違うのが難しいところです。
日本語の「ん」は口を閉じたままでも発音できるのに対し、[n]は口を閉じずに発音します。口をほんの少し開けたまま『ンヌ』と言ってみてください。それが、本当の[n]の発音です。(口を閉じて発音すると[m]の音になります。詳細は【[m]:[n]と似たもの同士で実は難しい】後述します。)
[n]の次に母音がくるばあいは、ローマ字と同じ考え方で [n]+[a]=『ナ』と表記されますが、実は『ンナ』と発音するのが一番近い音になります。できれば、舌先が上の前歯の付け根(裏側)に当たっていることを意識して、口を少し開けたまま『ンナ』と言ってみてください。[nest]なら『ンネスト』という感じです。くれぐれも、口は少し開けたままで『ンネ』ということを意識してみてください。
ただし、[sand]のように、[n]の次に母音ではなく子音が続く場合は、『ンヌ』と発音すると次の[d]が発音できなくなるので、自然に『ン』と発音すれば大丈夫です。
【単語例+フォニックスのルール分解】
単語例 | フォニックスルール分解 | 発音記号 | 発音記号 |
nest | [n]+[e]+[st] | /nest/ | |
nine | [n]+[i]+[n]+[e] | /naɪn/ |
【その他の単語例】
next
night
nose
nurse
sun
sand