
いろいろといいことばかりのように思えるフォニックスですが、近年までほとんど取り入れられなかったのには欠点もあるからです。
大きく4つの欠点がありますので、その欠点に留意しておく必要があります。
欠点その1「例外」
フォニックスは完ぺきなルールではなく例外も多く存在します。つまり、フォニックスだけでは、すべての単語を読めるようにはならないのです。
フォニックスのルールに当てはめて読むことができるのは、75%程度と言われています。それ以外は…、残念ながら例外としてひとつづつ覚えていくしかありません。
欠点その2「同じつづりで違う発音」
また、フォニックスでは同じつづりなのに発音が違ったり、発音が同じなのに綴りが違ったりするので、慣れるまではかえって混乱することもよくあります。レベルが上がるほどルールも複雑になり、結局この単語はどのルール?と迷ってしまうこともあります。そうなると結局はこの単語にはこのルールが適応される、ということは覚えなくてはなりません。
欠点その3「アクセント」
フォニックスの学習ではアクセント(強弱)については言及されません。英語は発音がたとえあっていたとしてもアクセントが違うと通じないことさえあるぐらい、アクセントが重要です。正しいアクセントを身につけるためには、フォニックスのルールだけを学習していたのでは不十分です。
欠点その4「理解できることと読めることは別物」
英語が読めることと、英語力がある(英語を理解する力がある)ことは別物ということです。つまり、フォニックスを覚えて英語が読めるようになったとしても、それは「読んでいる(発声している)」だけで、必ずしも英語を理解しているわけではないのです。文意をとらえられるようになってこそ英語が理解できたといえますが、フォニックスを覚えるだけでは英語を理解できるようにはなりません。
まとめ
フォニックスは利点も多く、最近は注目も高いですが、欠点もあります。フォニックスのルールがわかると英語が完ぺきに魔法のようにすらすら読めるようになる、と思ってしまうと失望することになるかもしれません。この点には留意が必要です。